みなさん、こんにちは。
リハビリテーション室です。
今回は「誤嚥性肺炎」についてお話します。
誤嚥性肺炎とは・・・
嚥下(物を飲み込むこと)の機能が低下すると、食道に入るものが誤って気管に入ってしまい、これを誤嚥(ごえん)と呼びます。誤嚥性肺炎は、口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤嚥され、気管支や肺に入ることで生じる肺炎です。
症状・・・
高齢者では肺炎としての典型的な症状(熱、咳、痰)に乏しく、何となく元気がない、食欲がない、ぼーっとするなどといった症状で発症することが多いのが特徴です。
予防法・・・
① 誤嚥のリスクを減らす
・食事の工夫:食事の形態やとろみをつける等工夫してみる
・食事に集中する:会話やテレビを見ながら等食事をしない
・胃液の逆流を防ぐ:食後は2時間程度横にならないように気を付ける
・嚥下体操
② 感染リスクを減らす
・口腔ケア:口の中を清潔にし、誤嚥時の細菌を少なくして肺炎の発生を減らす
③ よい食事姿勢で食べる
椅子に座った場合
・足の裏が床についている
・お尻から膝までが椅子の座面につき、深く腰掛ける
・上半身がまっすぐになっている
・少し下にうつむいた姿勢がとれるテーブルの高さにする
嚥下体操・・・
食事前に行うことで、首回りの筋肉をほぐし、口や舌の動きをよくすることで嚥下しやすくします。
まだ余力がある方は・・・
1.頭部拳上訓練
あおむけに寝て、手は身体の横に置く。肩を床に着けたまま、頭だけを足の爪先が見える程度まで上げ、10秒維持して戻す。少しきついと思う回数を行うのがコツです。
2.嚥下おでこ体操
座った姿勢で、額に手のひらを当てて、顔はおへそをのぞき込むように下方向に、手の付け根は上に向っておでこを押し戻すように上方向に力を入れて5秒維持します。毎食前に10回行います。
無理のない範囲で行って下さい。また、頚部の疾患がある方は、主治医と相談してから行って下さい。