【リハビリテーション室】 インフォメーション③

みなさん、こんにちは。リハビリテーション室です。

今年は例年より早い梅雨入りが予想されていますが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、コロナ禍の自粛生活が続いて1年以上経過しました。そろそろ運動不足を自覚している方も多いのではないでしょうか?

加齢とともに「疲れやすくなった」「食欲がわかなくなった」「一日中家の中にいる」・・・。このような方はいませんか。その状態はもしかすると「フレイル」かもしれません。

今回は「フレイル」について詳しくお伝えし、その予防方法も併せてご紹介します。

 

厚生労働省のガイドライン

厚生労働省が発表したガイドラインによると、「フレイル」とは”加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態”を表し、英語の「frailty(フレイルティ=虚弱)」から取ったものです。フレイルは「健康」と「要介護」の中間の段階であり、身体的脆弱性・精神心理的脆弱性・社会的脆弱性といった問題を抱えている状態になります。

 

フレイルサイクル

加齢による活動性が減ると、まず筋力が低下します。筋力が低下するとエネルギー消費量が低下するので、次は食欲が減退します。食欲がなくなり食事の摂取量が低下すると、タンパク質などの摂取が減り低栄養となって、ますます筋力が落ちます。そうなると体を動かす、外出する、人と会うといったことが億劫になってしまい、活動量の低下や社会的交流の減少に繋がりかねません。このような悪循環のことを「フレイルサイクル」といいます。

 

フレイル診断基準は?

・体重減少

・疲労感

・歩行速度の低下

・筋力低下

・活動量の低下

このうち、3つ当てはまる方はフレイルと診断されます。

自分がフレイルになっていると早期発見できれば、生活改善して「健康」な段階に戻ることができます。

 

フレイル予防、対策の4大ポイント

1.食事、栄養はバランスよく

バランスの良い食事をよく噛んで摂取することが大切です。筋力低下が気になる方は、肉・魚・卵・大豆製品などのタンパク質を積極的に摂ることをお勧めします。

2.無理のない程度の運動、体操を毎日続ける

運動はウォーキングや水泳などの有酸素運動と、スクワットなどの筋力トレーニングを無理のない範囲で継続しましょう。「無理のない範囲」の目安としては、「次の日に疲れが残らない」「痛みがない」「体調が悪い日は控える」などです。持病がある方は、必ず主治医に相談して運動量を決めて下さい。

3.8020運動 長く自分の歯を残す

「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。いつまでも楽しく食事ができるように、定期的に歯科医に通って口腔ケアに努めましょう。

4.積極的に社会参加をしていく

フレイル予防には、社会とつながりを持つことも重要です。コロナ禍で人との関りを持つことが難しい時ですが、ガーデニングをしてみたり、散歩や近所のスーパーやコンビニに自分で買い物に行くのも気分転換になります。まずは、家の周りから、活動範囲を広げていきましょう。