【薬剤科】インフォメーション⑥

こんにちは。診療技術部薬剤科です。

当院には、緩和ケア病棟があり、今回当病棟で活躍している薬剤師を紹介したいと思います。まず、緩和ケアとはがん等に関連する身体的・精神的苦痛や・社会的・スピリチュアルな問題に対応し、その苦痛を和らげるためのケアのことをいいます。終末期にある患者さんとご家族のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質、生命の質)の向上のために、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーなどの専門職が緩和ケアチームとして連携を密にとり、互いに意見を出し合い、患者さんの様々な問題に対応しています。

 

当院薬剤科の大内 友季江さんは、緩和ケア病棟において業務に当たっていますがこの度「緩和薬物療法認定薬剤師」の認定を取得しました。緩和薬物療法認定薬剤師とは、緩和薬物療法に貢献できる知識・技能・態度を有すると認定された薬剤師です。がん治療において痛みをコントロールする薬剤の担う役割は非常に大きく、専門的な技術と注意を要する医薬品の服薬指導や処方支援を行う高度な専門的知識が求められています。

そこで、今回大内さんに緩和薬物療法認定薬剤師を目指したきっかけ等を聴いてみました。

 

 緩和薬物療法認定薬剤師 大内 友季江さんへインタビュー

○緩和薬物療法認定薬剤師をめざしたきっかけは?

以前勤務していた病院で、終末期の患者さんと関わる機会があり、その当時は新人ということもあって患者さんの苦痛に思うように対応できませんでした。そのような体験から、緩和医療について学びを深めたい、という思いが強くなり、ホスピス病棟のある当院に入職しました。薬剤師として、内科病棟やホスピスでのがん患者さんに関わるなかで、さらに専門性を高めたいとの思いが募り、緩和薬物療法認定薬剤師を目指すこととなりました。

○目指してから取得までに期間はどのくらいかかりましたか?

5年です。

○薬剤師として患者さんとどのように向き合っていますか

孤独や不安、苦痛を訴えるがん患者さんがいらっしゃり、その患者さんを訪問した時、「わたしのことなんてどうでもいいんだろう」と言われたことがありました。当時の私は、終末期の患者さんと向き合うことに対して悩んでいた時期で、とてもショックだったことを覚えています。そこから、患者さんが苦痛なく最期まで生ききるにはどうしたらいいのだろうと考えるようになりました。

また、患者さんの不安や苦痛の背景には薬物治療で解決できる問題だけではなく、その人がおかれた生活環境や背景が影響してくると考えます。そのことを念頭において薬の提案をするようにしています。

最後に当院は他職者との距離が近いことが特徴です。緩和ケアチームを作らなくても、患者さんのことで悩めばみんなで解決できる暖かい環境です。緩和薬物療法認定薬剤師という資格を取得しましたが、ここからがスタートラインだと思っています。今後も患者さんに寄り添えるような薬剤師に、そして名前を呼んでもらえるような存在になれるよう頑張っていきたいです。

 

「緩和薬物療法認定薬剤師」と認定されたことで、病院にとっても患者さんやご家族からの信頼を得られ、より良い緩和薬物療法に貢献できると思っています。今後も高齢化が進む中で、がん患者さんのクオリティ・オブ・ライフ向上のため「緩和薬物療法認定薬剤師」の専門的な知識・技能を十分に発揮していただき、薬剤科としても大内さんを中心により良い緩和薬物療法に貢献できるよう頑張っていきたいと思います。