リウマチ内科



リウマチ内科について

“普段どおりの生活を続けられるように”が当科のモットーです。

当科では関節リウマチなどの自己免疫疾患(膠原病)、痛風・高尿酸血症、一部のアレルギー疾患の診療を行っています。これらの疾患では的確な病状の把握をもとに実情に即した方針を立て、長期間にわたる治療を行う必要があります。豊富な治療経験をもとに適切な診断や診療情報を提供することにより、不安無く最良の治療を受けていただき、普通の生活や仕事ができるように努めています。

疾患の特徴

自己免疫疾患(膠原病)は、本来なら病原体などの敵と戦って自分の身を守るべき“免疫”が、自分の体を敵と見誤って攻撃して壊してしまう厄介な病気です。病気(症状)は体のどこが攻撃対象になってしまうかによります。たとえば、関節リウマチでは関節が攻撃対象となり、炎症が続いて関節が壊されていきます。したがって、壊れないうちに早く診断して、早く治療を開始することがとても重要です。

当科の治療方針と治療成績

どんな病気の治療においても一番大切なことは、“治療の邪魔になるものを極力無くす”ことです。慢性感染症(歯周病、慢性副鼻腔炎、痔瘻など)やその他の合併症はそれぞれ適切な医療機関で治療を受けて頂きます。多すぎる脂肪細胞は炎症を促進するので肥満の方は標準体重を目指して頂きます。喫煙している方には減煙ではなく“完全禁煙”して頂きます。これらは治療前も治療中も常に重要で、こうすることによって薬は本来の効果を発揮することができるとともに有害事象を減らすことができます。

関節リウマチの治療は近年大きく進歩し、発症早期であれば病気を完全に抑えて骨や関節の破壊を止めることができるようになりました。当科は治験や市販後調査も数多く手がけており、それらの経験をもとに当科ではさらに工夫を重ねてより優れた治療成績を達成しています。

当科でアクテムラ® を最近開始した36 名の方の治療経過です。DAS28ESR は関節リウマチの病勢を示すスコアで高い程悪く、2.60 未満が寛解と定義されています。

治療開始から平均1 ヶ月で寛解基準に到達し、さらに改善しています。腫脹関節数(平均値)も速やかに減って5 ヶ月後にはほぼ0になっています。発症早期(約1年以内)であればほとんどの方が速やかに症状が消失して普段の生活に戻っています。これまで当科でアクテムラ®を使用して無効の方はいませんでした。

アクテムラ®で治療している患者さんの対象に東北地方で行われた大規模臨床調査では、治療開始から6ヶ月以内に腫脹関節数を1以下に抑えて寛解を維持すると、長期間骨破壊が進行しないことが示されています。Mod Rheumatol. 2016;26(6):828-835.

また、骨や関節の障害が進行してしまった方においても、“どこも腫れていない(炎症の消失)”という状態にまでは改善できます。さらには壊れた骨の修復も軽度なら可能になっています。年齢、性別、罹病期間、前治療の内容は無関係です。

80歳の方をアクテムラ®で3年間治療した経過です。侵食された骨が修復されています。Mod Rheumatol. 2014 Nov;24(6):1028-9.

関節リウマチ以外の膠原病やアレルギー疾患の治療ではステロイド、免疫抑制剤、抗アレルギー剤、補助療法を適切に組み合わせることにより、病気の再燃を抑えて長期寛解の維持を図っています。また、当科は痛風協力医療機関となっております。

診療時間

予約制です。
受付時間 (診療開始時間)
午前8:30~11:30

(9:00~)
平林平林平林平林平林
午後12:00~15:00

(13:00~)
平林平林
・第4土曜日は病院全科が休診、月曜日は東北大学病院で診療しているため不在です。
・予約枠内は原則先着順ですが、状況により前後することがございます。
・予約無しの受診はお避け下さい。(予約の方の最後になり待ち時間が長くなります。)
・予約枠に受診できなくなった時は、予約変更を承りますのであらかじめご連絡下さい。(診療開始の9時および13時前後は混み合いますのでお避け下さい。また、”すっぽかし”はしないようにお願いします。)

新患の方へ

あらかじめ電話にて予約をお取り下さい。

他の医療機関にかかっていて、それと同じ病名で当科に受診する場合は、その医療機関からの診療情報提供書(紹介状)を持参して下さい。(例:他医にて関節リウマチの治療をすでに受けているにも関わらず、担当医に無断で当科を受診することはご遠慮下さい。)

喫煙されている方へ

タバコは各種癌、脳卒中、心筋梗塞、COPDをはじめ関節リウマチなどの原因ともなり、「万病の元」です。さらに、タバコは薬の効果を減殺するため治療の大きな障害となります。「完全禁煙」は治療の重要な第一歩であり、何よりもご自身の治療と健康のためです。

当科で診療を受けられる方には「完全禁煙」をお約束して頂いております。自力で禁煙が困難な方には当院内科の禁煙外来を紹介しております。(上記理由にて真の治療が可能になるのは禁煙後となります。また、「何があってもタバコは続ける」という方の診療はお引き受けできません。)

担当医師

平林泰彦(ひらばやし やすひこ)

医学博士
日本内科学会 総合内科専門医
日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医・評議員
日本臨床薬理学会 指導医

経 歴

昭和61年
東北大学医学部卒
平成4年
東北大学医学部大学院卒
平成4~7年
米国タフツ大学医学部生化学教室
平成7~8年
東北労災病院リウマチ膠原病科
平成8~20年
東北大学病院血液免疫科
平成20年~
光ヶ丘スペルマン病院リウマチ内科

著書・論文

  1. Hirabayashi Y., et al. Clinical efficacy of tocilizumab in patients with active rheumatoid arthritis in real clinical practice. Rheumatol Int 30:1041-8, 2009.
  2. McLaughlin M., Alloza I, Quoc HP, Scott CJ, Hirabayashi Y, and Vandenbroeck K. Inhibition of secretion of interleukin (IL)-12/IL-23 family cytokines by 4-trifluoromethyl-celecoxib is coupled to degradation via the endoplasmic reticulum stress protein HERP. J Biol Chem. 285:6960-6969, 2010.
  3. Hirabayashi Y., et al. The endoplasmic reticulum stress-inducible protein, Herp, is a potential triggering antigen for anti-DNA response. J Immunol. 184:3276-3286, 2010.
  4. Hirabayashi Y, et al. Clinical efficacy of tocilizumab in patients with active rheumatoid arthritis in real clinical practice. Rheumatol Int. 30:1041-8, 2010.
  5. Oka Y, Hirabayashi Y, et al. A single-stranded DNA-cross-reactive immunogenic epitope of human homocysteine-inducible endoplasmic reticulum protein. Scand J Immunol. 74:296-303, 2011.
  6. Hirabayashi Y. Chapter 3: The role of tocilizumab in the treatment of rheumatoid arthritis in “Rheumatoid Arthritis – Treatment” edited by Lemmey AB. InTech open access publisher. Rijeka, Croatia. (2011).
  7. Hirabayashi Y. Chapter 3: Cell death and anti-DNA antibodies. “Apoptosis and Medicine” edited by Ntuli T. InTech open access company. Rijeka, Croatia. (2012).
  8. Hirabayashi Y, et al. ; Michinoku Tocilizumab Study Group. The DAS28-ESR cutoff value necessary to achieve remission under the new Boolean-based remission criteria in patients receiving tocilizumab. Clin Rheumatol. 32(1):123-127, 2013.
  9. Watanabe R, Hirabayashi Y, et al. Dramatic radiographic repair by tocilizumab in a very elderly patient with rheumatoid arthritis. Mod Rheumatol. Nov;24(6):1028-9, 2014.
  10. Nishimoto N, Amano K, Hirabayashi Y, et al. Drug free remission/low disease activity after cessation of tocilizumab (Actemra) monotherapy (DREAM) study. Mod Rheumatol. 2014 Jan;24(1):17-25.
  11. Nishimoto N, Amano K, Hirabayashi Y, et al. Retreatment efficacy and safety of tocilizumab in patients with rheumatoid arthritis in recurrence (RESTORE) study. Mod Rheumatol. 2014 Jan;24(1):26-32.
  12. Ogata A, Atsumi T, Fukuda T, Hirabayashi Y, et al. Results of switching from intravenous to subcutaneous tocilizumab monotherapy in patients with rheumatoid arthritis: Extension of the MUSASHI study. Arthritis Care Res (Hoboken). 2015 Oct;67(10):1354-62.
  13. Hirabayashi Y, et al. ; Michinoku Tocilizumab Study Group. Clinical and structural remission rates increased annually and radiographic progression was continuously inhibited during a 3-year administration of tocilizumab in patients with rheumatoid arthritis: A multi-center, prospective cohort study by the Michinoku Tocilizumab Study Group. Mod Rheumatol. 2016;26(6):828-835.
  14. 平林泰彦
    高度肺病変を有する活動性RAに対しトシリズマブで治療しえた2症例 臨床リウマチ. 23(3), p201-206, 2011.
  15. 山本一彦、三森経世、篠原聡、平林泰彦、仲地真一郎
    座談会:生物学的製剤を中心とした治療と副作用対策. 日本内科学会雑誌. 100(10), p2998-3017, 2011.
  16. 平林泰彦
    サイトカインを標的とした治療:IL-6 最新医学. 66(2), p215 -220, 2011.
  17. 平林泰彦
    抗dsDNA抗体の産生機序 臨床リウマチ. 24(2), p153-155, 2012.
  18. 平林泰彦
    IL-6標的治療薬 アレルギーの臨床. 32(13), p31-35, 2012.
  19. 平林泰彦
    小胞体ストレスと抗DNA抗体産生 臨床免疫・アレルギー科. 59(4), p523-527, 2013.
  20. 平林泰彦
    関節リウマチによる骨関節破壊に対するトシリズマブの抑制効果について 臨床リウマチ. 25(4), p242-248, 2013.
  21. 平林泰彦
    関節リウマチと歯周病 宮歯会報. 429(6), p14-15, 2013.
  22. 平林泰彦
    抗DNA抗体によるIL-1β産生誘導 リウマチ科. 51(4), p449-453, 2014.
  23. 平林泰彦
    関節リウマチと歯周病
  24. 日本歯科医師会雑誌. 67(3), p197-206, 2014.
  25. 平林泰彦
    真菌性関節炎 スピロヘータ関節炎 ウイルス感染と関節炎 リウマチ病学テキスト 改訂第2版(日本リウマチ財団,日本リウマチ学会)